能楽師狂言方和泉流野村派十四世当主、重要無形文化財[能楽]総合認定保持者、公益社団法人能楽協会会員、一般社団法人日本能楽会会員、和泉流職分会会員。前名・四世野村小三郎、本名・信行。
昭和46年生まれ、和泉流三派(山脇・野村・三宅)の一つである野村派十三世当主・故野村又三郎信廣(重要無形文化財[能楽]総合認定保持者)の嫡男、父に師事。
【役職】
公益社団法人能楽協会本部理事、和泉流職分会芸事委員、NHK文化センター講師、公益財団法人桑山美術館評議員、公益財団法人横山美術館監事、学校法人山田学園・名古屋文化短期大学非常勤講師、学校法人竹川学園・富士文化幼稚園スーパー園長、愛知芸術文化協会副理事長。
〈歴任〉公益社団法人能楽協会本部理事、和泉流職分会幹事、愛知県立芸術大学非常勤講師、社団法人日本和裁士会理事、名古屋市青少年文化センター・アートピア検討委員。
【学歴】
平成6 | (1994)年 | 国立東京藝術大学 音楽学部 邦楽科(狂言専攻) 卒業 |
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平成8 | (1996)年 | 国立東京藝術大学 音楽学部 別科邦楽(謡曲専攻) 修了 |
【芸歴】
昭和51 | (1976)年 | 「靱猿」猿にて初舞台 |
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昭和61 | (1986)年 | 「三番叟」披キにて元服 |
昭和63 | (1988)年 | 「那須語」披キ |
平成元 | (1989)年 | 「面箱持」披キ |
平成3 | (1991)年 | 「釣狐」披キ |
平成8 | (1996)年 | 「金岡」披キにて四世・野村小三郎名跡継承披露 |
平成12 | (2000)年 | 「花子」披キ |
平成20 | (2008)年 | 「風流」披キ |
平成23 | (2011)年 | 「翁・風流」にて当主名の野村又三郎を十四世として襲名 |
【受賞歴】
平成8 | (1996)年10月 | 第10回TARG賞〈名古屋市青年会議所主催〉(団体受賞) |
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平成9 | (1997)年3月 | 第18回松尾芸能賞新人賞〈松尾芸能振興財団主催〉 |
平成13 | (2001)年1月 | 平成12年度名古屋市民芸術祭審査員特別賞〈名古屋市主催〉(団体受賞) |
平成14 | (2002)年5月 | 第17回パチンコ大衆文化・福祉応援賞〈愛知県遊戯業協同組合主催〉 |
平成16 | (2004)年6月 | 第20回芸術創造賞〈名古屋市文化振興事業団主催〉 |
平成17 | (2005)年2月 | 平成16年度名古屋市民芸術祭賞〈名古屋市主催〉(団体受賞) |
平成21 | (2009)年2月 | 平成20年度名古屋市芸術奨励賞〈名古屋市主催〉 |
平成26 | (2014)年3月 | 平成25年度愛知県芸術文化選奨文化賞〈愛知県主催〉 |
平成26 | (2014)年10月 | 重要無形文化財[能楽]総合認定第十五次追加認定〈文化庁〉 |
平成29 | (2017)年2月 | 平成28年度名古屋市民芸術祭特別賞精励賞〈名古屋市主催〉 |
【その他】
昭和60 ~63 |
(1985~ 1988)年 |
NHK名古屋制作ドラマ【中学生日記】にレギュラー出演。 |
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平成5 | (1993)年 | 皇太子殿下の【御成婚奉祝能】に助演出勤。 |
平成6 | (1994)年 | 皇后陛下主催の【御前演奏】に国立東京藝術大学音楽学部邦楽科卒業生総代として主演出勤。 |
平成8 | (1996)年 | 「能楽鏡座(活動満了)」および「狂言なのり座」を結成。 |
平成15 | (2003)年 | ハリウッド映画「ラストサムライ」のニュージーランドでの撮影に参加。出演のほか、劇中劇の構成・演出・台本作成・演技指導を担当。 |
平成17 | (2005)年 | 【愛・地球博】開会式で、創作舞踊狂言「叡智の袋」を脚本・演出・主演にて参加。 |
平成19 | (2007)年 | 師父十三世・野村又三郎の逝去に伴い家督を相続し、一門の統率を継承。 |
平成22 | (2010)年 | CBCクラブ(東海三県の文化人の殿堂)入会。 |
平成23 | (2011)年 | 襲名を記念し、自叙伝「我、狂言たれ ~又三郎家の楽屋裏でござる~」(風媒社)を上梓・刊行。 |
平成24 | (2012)年 | ミスタードーナツ季節商品「米粉ドーナツ」のテレビCM(メインキャスト/山口智充)の撮影に参加。 |
平成25 | (2013)年 | NHK・BS【岐阜発ドラマ・父の花咲く春~岐阜長良川幇間物語~】(主演/桐谷健太)に伝説の幇間(男芸者)役として出演。 |
平成26 | (2014)年 | 香港中文大学〈日本文化紹介講義〉に講師として参加、狂言「痺」を上演。 |
平成30 | (2018)年 | Japan Fest inc主催/在アトランタ日本国総領事館協力の【Japan Fest Atlanta 2018】に招聘され、アメリカ・ジョージア州アトランタにおいての公演、および州立プリメタ大学での公開講座講演を実施。 |
平成11(1999)年以降、和泉流野村派の番外曲である「浦島」や「空腹」、三世野村小三郎が伊勢国馬瀬の地元民に伝承した独り狂言「蜂」、天正年間に著された狂言本に粗筋のみ残る作品と徳川美術館所蔵の狂言古画を基に台本を書き下ろした「袴裂」、明治初期に廃絶した鷺流にのみ伝承されていた「茄子」、昭和初期に廃曲扱いとなった「連尺」など、上演が絶えて久しい狂言の台本補綴・演出・主演にて復元発表・上演に力を注いでいる。